屋外でメダカを飼育するときには水生植物は欠かせません。
水生植物はメダカ飼育の環境を演出するだけではなく、酸素を供給したり日陰をつくったりと様々な効果があります。
今回は私が使用した水生植物をメダカ飼育に合うのかどうかで評価してみたいと思います。
あくまでも私の主観での評価となりますから、皆さんの感覚とは異なっていてもその点はご容赦を・・・。(満点は五つ星です。)
1 ウォーターバコパ(☆☆☆)
ポピュラーな水生植物です。屋内アクアリウム用として販売されています。この水生植物を屋外で栽培した場合は、初夏から真夏にかけて、みるみる増殖します。そうした場合、メダカに隠れやすい場所を提供するとともに、メダカの稚魚が自然孵化しやすい環境をつくります。
ただし、メダカの観察がしにくくなるのが難点です。
昨年は、この水草のおかげでスジエビがとても増えました。
紫色の小さな可憐な花を咲かせます。
2 ウォーターポピー(☆☆☆☆)
和名をミズヒナゲシといいます。ポピーに似た黄色の花を次々と咲かせる水生植物です。
この花も直植えした場合には、地下茎によって見る間に増殖をしていきますから、鉢植えにして栽培する方が良いでしょう。つやのある丸い葉の間を泳ぐメダカたちは、とても安らかな印象を見るものに与えてくれます。
メダカ飼育に適した水草といえるでしょう。
3 ウォータークローバー(☆☆)
和名はデンジソウです。ポピュラーな水草です。鉢植えなら良いのですが、直植えにした場合には、根茎があちらこちらに伸びて思いもよらないところに葉が出てくるなど、かなりのスピードで繁殖していきます。こうなった場合には、細い茎と葉により屋外飼育水槽全体が雑草に覆われたような感覚になります。先日、増えすぎたためにプラ船水槽から除去しました。ちょっと厳しい評価となりました。
4 スイレン・ヒメスイレン(☆☆☆☆☆)
定番の水生植物です。日本人の多くがメダカの屋外飼育といえばスイレンの葉の周りを泳ぐメダカを思い浮かべるのではないでしょうか。このようにメダカ飼育には昔からとても適した水生植物なのですが、注意点をひとつ。スイレンには熱帯性と温帯性の2種類があるのですが、熱帯性の場合は花が咲くには30度以上の高い水温が必要となり、メダカに負担がかかってしまいます。温帯性のスイレン・ヒメスイレンがお奨めです。
5 ナガバオモダカ(☆☆☆☆)
ウリカワに似た外来種の水生植物です。白い可憐な花を咲かせます。ウリカワと違って地下茎で増えていきますから、直植えした場合には増えすぎないように間引くことが必要です。このナガバオモダカは葉がメダカのちょうど良い隠れ家となります。大きさも適度でメダカ飼育に適した水生植物です。
ただし、川や池で増殖して問題となっていますから、間引いたりする場合はしっかり処分することが必要です。
6 サジオモダカ(☆☆)
この水生植物は葉が50cm、花茎は1m近くまで成長するなど、大きな鉢でないと栽培が難しいと思います。また、花茎は次々と伸びてきてかなり大きな鉢でも手狭に感じてしまいます。私の感覚ではメダカ飼育には不適です。
ただし、背丈の高い花茎には淡いピンクの小さな可憐で素敵な花が咲きます。この花で☆一つプラスです。
7 ヤツガシラ(☆)
ヤツガシラは、サトイモ科の植物ですが、栽培をしていくと次から次と葉が増えていきます。かなり大きく成長しますので大きな容器が必要です。容器が小さいと根が見る間に増えてきますからメダカの飼育環境を圧迫してしまいます。
今年、試しに種芋二つで栽培してみましたが、一つにしなかったのがちょっと失敗かなと考えています。
8 コウホネ・ヒメコウホネ(☆☆☆☆)
スイレンの仲間です。黄色い梅花型の花をきれいな花を咲かせます。葉が適度にメダカの隠れ場所をつくります。栽培も容易ですし、メダカ飼育にとても適しています。
9 ホテイ草(☆☆☆)
紫色の花を咲かせる定番の水草(浮き草)です。根はメダカが卵を産み付けるのにとても適していて、メダカの採卵用には欠かせません。
ただし、繁殖力が強く、水温が上がるにつれて増殖していきますから間引くことが必要となります。もともとが外来種で、その繁殖力により川や池で増殖して問題となっています。
不必要になっても、決して川や池には入れないようにしてください。
今回、紹介できなかった水生植物や水草については、いずれまた評価しますね。
コメントさせていただくのは初めてですが、
いつも楽しく拝見しております。
とても綺麗な写真ですね。
ボクも同じように屋外で水生植物と一緒にメダカやタナゴ、ドジョウ、ヌマエビなど育てておりたいへん参考になります。
また遊びに来ます。